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お互いにすれ違ったまま、ずるずるここまで来てたのかな。
そう思う事にして、私も自分の気持ちに素直になろうか。
素直になってもいいよね。
せっかくの文化祭、お祭りなんだもん。
ダメ元だ!
そんな、マイナス思考を抱いて、隠して……打ち消して!
「幸せにしてくれますか?」
「世界一の幸せ者にするよ!」
そうして私は思い切り、先輩へ抱きついた。
花の香りが漂って、気持ちが騒ぐ。
賑やかに、楽しそうに、幸せだと。
たくさんの拍手と歓声に包まれ、先輩の告白劇は成功した。
こうして私は、大好きな先輩と、夢だった手を繋いで歩く、ただそれだけの事を文化祭の間中続けた。
そうして後夜祭も、二人で仲良く参加することができた。
ずつとずっと、一緒にいられますように。
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