第一章 ザ・ジ、アメ国との同盟記念日に出席 の 巻

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「アメ国万歳!」 の声があがり、夫々の武器を打ち鳴らした。 最後にアメ国国家が演奏され、出迎えの儀は終了した。 ニッポ国の一団は王宮内に準備されたそれぞれの部屋に 入りしばし休息をとった。 その夜は盛大な歓迎の宴が催された。 ザ・ジ国王がザ・ド国王に親しく声をかけた。 「貴国との同盟のお陰で、ここ暫くはソト国もあまり 激しい侵略戦を仕掛けてきていませんね」 「その通りですね、ザ・ジ国王陛下」と、ザ・ド国王 が応えたが、 「しかし、ザ・ジ国王陛下、軍事行動は目立ったことは ないのですが、彼の国では軍事のほかに暗黒魔法の一団 を配下に加えた由、何やらしでかしそうで気が抜けませ んよ」 「なに!暗黒魔法ですと、それは大変なことになりかね ん」と、ザ・ジは顔をしかめた。 暗黒魔法団はこのところ勢力を拡大してきた魔法を使う 一団で、殺人、強盗、強姦など凶悪な犯罪を繰り返して いる。 「ソト国は、このところ軍事力では私達にダメージを 与えられないことから暗黒魔法を取り込んで、彼らを 私達の国に送り込んで混乱させる手段に出ようとして いるものと思われます」 「おー怖い!」と、ザ・ジ・クイーン。 「本当に、魔法には槍も剣も弓矢も太刀打ちできま せんからね」と、ザ・ド・クイーン。 「魔法には魔法で対抗できないのですか?父上」と、 ザ・ダ王子。 「そう。そこでザ・ジ国王陛下、私達も魔法使いの 協力を得る必要があると考えています。 暗黒魔法に対抗できる魔法使いの一団を味方につけ なければなりますん」と、ザ・ド国王。 「そのような魔法使いの一団があるのですか?」と、 ザ・ジ国王。 「ええ、ニッポ国の南の果てにあるワオキの島に 住んでいる魔法使いの一族がかれこれ数百年に わたって魔法を伝承してきていると聞いています」 その一団は戦いを好まず島民からも慕われています。 彼らに協力を仰ぎ暗黒魔法団を撲滅するのがよいと 考えます。ザ・ジ陛下」 「そうですか、そのワオキ島の魔法使いと連絡を 捕る方法はあるのですか?」と、ザ・ジ・クイーン。 「ご了承いただければ、私どもの使いを早々にワオキ 島に派遣いたします」 「では、それは貴国にお任せしますが、連絡がつい たらお知らせください。 私もその魔法団と近づきになっておきたいと思い ますので、宜しく」
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