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第3話 地下アイドルの学歴
「さすが日本で一番いい大学を出てるだけはあるなぁ」
と、僕は笑った。
そして、僕らは、車に乗った。現場に向う。
「そして全く、話が進んでないね」
と僕は思い出す。
今回の事件のあらすじを聞こうとしていたはずだったが、理系のコミュニケーション能力の話になっていたのだった。
「今回の事件は何だったんだっけ」
と、僕は無理やり話を戻した。
「ああ、はいはい、そうでした。って最初に説明してるんですけどね!仕方がないからもう一回やってあげます!」
と片目をつぶった。
可愛かったけど運転中だからやめてね。僕は思った。
大変可愛らしかったけども。
そう、この車は僕ではなく、彼女、高崎菜々が運転している。
そういうようなことは、彼女に任せるように、上司から言われている。
「今回の事件はストーカー事件ですね。秋葉原の地下アイドルが、ストーカーに暴行された事件です。まぁ暴行と言っても、手を握られたくらいのものなのですが、ちょっと、ストーカーの域に達しているので、なんとかしたいとのことです」
「なるほど、特殊な手法を使っているんじゃないか、というところで僕のところにきたのか」
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