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そうして、迷いが定まらないうちに、傍に人影を感じた。 斜め向かいに立ち止まった人を見上げたとたん。 「何かを発言するときは、特に本人がすぐそこにいるときは、何を云おうとしているのかよく考えるべきだな。それとも、二十歳そこそこのお嬢さんにはわからないか」 無遠慮な言葉を放ち、カメラマンの安西は皮肉っぽく口を歪めている。 その声音は完全に環和を小馬鹿にしていた。
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