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とりあえずサンダルを履いてドアの前に行き、鍵に手を伸ばす。 施錠を解く手がふるえた。 慣れたことに手間取るくらい、環和の中に不安でも怖さでもない期待が溢れてきた。 ドアを開けると、間違いなくそこにいるのは響生だった。 たった一週間会っていないだけで長く会えなかった気がするのは、ふたりの関係がずっと近くなったからだろうか。 響生、と名を呼ぶことすら忘れてその姿に見入った。 すると、いままで見たことのない気配を感じた。 目と目が合い、そこには笑みもからかいもない。 あるのはなんだろう。 「入らせてくれ」 響生は首をひねり、要求した。
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