1.

7/24
前へ
/820ページ
次へ
ミニョンのスタッフたちは特権だとばかりに、休みの人までわざわざ出てきて、遠巻きに見学している。 環和にしろ、母は女優、父親はテレビ局の元プロデューサーという環境に育ちながら、こんな光景を見るのははじめてで興味が引かれた。 ただし、まさか両親たちのことが話題になるとは思っていなかった。 おかげで、わくわくした気分も半減している。 確かに、京香は美帆子に似ていると思う。 ただし、似ているのは顔じゃない。 「あのカメラマン、京香のカメラ目線って自分が見られてる感じするよね? レンズ越しだけど危険じゃない?」 「云えてる」 その会話にあらためて環和はカメラマンを見やった。
/820ページ

最初のコメントを投稿しよう!

825人が本棚に入れています
本棚に追加