イベリス

9/51
前へ
/1023ページ
次へ
だけど。 交際3年記念の日。 「七海、大切な話があるんだ」 そう言われて。 もしかして、プロポーズなんじゃない?なんて田中さんに言われたりもした。 だけど... 「七海、別れよっか...違うか...別れてください」 待ち合わせ場所で言われたのは、その言葉だった。 「えっ...どうして...」 驚いた。 だって、前日まで普通にメールしたり、電話したりしてて。 本当に普通だったから。 「七海は気付いてるかわかんないけどさ...七海は俺のこと好きじゃないんだよ」 好きだよ!!と言えなかった自分がいた。 いや、好きだったんだと思う、それなりには。 でも、全力で好きだった、光琉と同じだけ好きだったとは言いきれなかった。 「俺はそれでもいいと思ってたんだ。俺は七海のこと、好きだからそれでもいいと思ってたんだけど...」
/1023ページ

最初のコメントを投稿しよう!

184人が本棚に入れています
本棚に追加