イベリス

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「なんなら、これからはこっちに連絡ちょうだい?晴人くんも佐伯さんも」 やっぱり名刺に書いてあったのは会社用の携帯だったみたいで。 スマホを取り出して山本くんがそう言う。 「うん、またこうして飯食おうよ。せっかくこっち出てきてる仲間同士さ」 私たちはあの田舎を出てきた仲間だ。 まぁ、出てきたと言っても電車で1時間もしないうちに帰れるし、私は車を持ってないけど車なら45分程度で帰れる距離だけど。 それでも、田舎であとを継ぐ人が多い中、出てきた仲間だ。 「そうだな。他にもこっちにいる人とかいるの?」 他には... 「永山 聡史とか三崎川 奏子(ミサキガワカナコ)くらいかな?山本くん覚えてる?」 他にもいるかもしれないけど、私が知ってるのは2人くらい。 「あ、七海。聡史は帰ったよ」 サラッと晴人がそう言って... 知らなかったけど、驚きはしなかった。
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