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晴人くんと付き合って、半年がたった。
「おじちゃ、こんにちは」
相変わらずのぶくんは、晴人くんに懐いていて。
晴人くんが来ると、走って出ていく。
「伸之くん、こんにちは。茉莉さんも、こんにちは」
晴人くんも晴人くんで、のぶくんにベッタリで。
今だって先に出る名前は、私じゃなくてのぶくんだ。
「こんにちは、晴人くん」
...なんて、ありがたいことのはずなのに、ちょっとヤキモチを焼いてしまうなんて、なんか情けないな...
「寒くなりましたねー、風邪とかひいてないですか?あ、そうそう、今日は室内遊園地に行こうと思うんですけど、大丈夫ですか?」
行き先もいつものぶくんに寄せてきてくれて。
2人でのデートもあの日以来1度もない。
「わーい!!ゆーえんちー!!」
いや、わかってる。
わかってるんだよ、本当に。
これは、ありがたいことなんだって。
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