183人が本棚に入れています
本棚に追加
/1023ページ
だけど...
いつの間にか...
いつからかわからないけれど、いつの間にか...
好きになっていたんだ。
友達の彼氏のことを。
だけど、そんなこと言えるわけもなく。
やがて、大学を卒業して。
私は今の会社に入社して。
和泉と大我くんもそれぞれの会社に就職して、一緒に住み始めた。
それからは、連絡はとるものの、2人とはあまり会うことがなくなってしまった。
大我くんのことはすごく好きだった。
だけど、和泉との仲を邪魔しようとは思わなかった。
大我くんが和泉のことをすごく好きなのはわかっていたし。
和泉が大我くんのことをすごく好きなのもわかっていたし。
何より仲のいい2人がすごく好きだったから。
初めての報われない恋だった。
会社に入って。
仲良くなった同期の野々村 風香(ノノムラフウカ)。
彼女に言われた言葉。
「瑞恵はさ、自分のこと好きになってくれない人が気になっちゃうんじゃない?」
最初のコメントを投稿しよう!