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そんな、こっちが覚えていてほしくないようなことまで覚えてるのに、なんで覚えてないことにしたの?
「...ごめん、俺さ、好きだったんだ、佐伯さんのこと」
え?!
誰が?!
いや、俺さ、好きだったんだって言ってる。
山本くんがってことだよね...。
「それで、なんか慌てて、覚えてないことにしちゃった...ごめん」
いや、慌ててるのは今の私だから。
「えっと...ごめん...理解できない...」
頭の中を整理したくてそう言ったけど。
山本くんはそれを勘違いしてしまったみたいで。
「そうだよな...こんな情けない話、理解できないよな...本当にごめん...」
いや、私が理解できないのは...
「ち、違うよ!!あの山本くんが私なんかのことを好きでいてくれて、あの山本くんが慌てて、、、それが理解できないっていうか...」
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