ベゴニア

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「フッ…楽しそうだね」 笑った。 思わず白熱した私に、下平くんが笑った。 その笑顔に… なんだかドキッとした気がしたけど。 「…レクリエーション委員なんて面倒だし、最悪だけど、森川で良かったよ。楽しそうだし。じゃ、俺、帰るから」 ちょっと待って。 まだ企画の報告書と、このしおりを教室に持っていく仕事が残ってるんだけど。 「じゃーな、森川」 下平くんは帰っていってしまった。 …まぁ、いいか、このくらい。 しかし、本当にきれいにできてるな、このしおり。 さて、はやく片付けて私も家に帰ろう。 中学までと違って、家までが遠いんだよね。 バス乗って、電車に乗り換えて、駅から自転車。 中学は家から徒歩5分だったから、本当に遠く感じる。 中学かぁ。 みんな、どうしてるかな? ついこの間まで中学生だったのに。 すでに随分前のことに感じる…。
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