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《国枝 平良》
おかしい。
麻弓ってこんなに可愛かったっけ？
俺だって、麻弓のこと、好きだった頃あるわけで。
その頃は、麻弓のこと、可愛いと思っていたと思う。
いや、正確にはわからない。
だって、昔のことすぎるし、その頃俺はガキだったし。
もしかしたら、ただ近くにいたから好きだと感じていただけかもしれない。
もしかしたら、好きという気持ちさえも錯覚だったかもしれない。
いや、好きは好きだったな、兄貴と両思いだと思って、ショック受けたし。
それでも、やっぱり麻弓への好意は一時的に消えていた。
でも、今。
麻弓が可愛くて仕方ない。
実家に帰って、麻弓と付き合ってから１ヶ月がたった。
麻弓は実家の隣にある自宅にいるわけで、あれから麻弓には会っていない。
連絡はとっているけど。
…会いたい、麻弓に。
「ついにTAIRAにも彼女ができたわけか」
KARIが頬杖つきながら、お菓子片手にそう言う。
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