カキツバタ2

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「はははっ」 何かと思ったら。 あれを見られていたのか。 「だから、あんたさっきから何笑ってるのよ!!私は怒ってるんだってば!!」 今度の奏子の誕生日。 奏子に指輪を贈ったら、奏子はどんな顔をするかなと思った。 たまには奏子を喜ばせてやりたい、そう思った。 だけど、女に指輪を贈ったことなんてないから、どんなのがいいかわからなくて。 だから、頼んだんだ、一緒に選んでくれって。 「あれ、美咲」 早川 美咲(ハヤカワミサキ)、17歳。 「なんだ、美咲ちゃんだったのか」 俺の妹。 父親は違うけど。 「あれ、まだ高校生っすよ、華子さん」 そう、美咲はまだ高校生だ。 俺と同じく男と遊んでばっかいるどうしよもないヤツのくせに、俺とは違って賢いんだよな、昔から。 「あんた、高校生にも手出してるの?犯罪よ!!あんたももう若くないんだからね」
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