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「…奏子への誕生日プレゼントです」
もう言うしかない。
このままでは華子さんの怒りがおさまりそうにないし。
「はぁ?そんな言い訳通用すると思ってるの?今まで散々あの子のこと泣かせたくせに!!」
…確かに今まで散々泣かせたけど。
「本当に奏子の誕生日プレゼントなんですって。誕生日、誕生日まで待ってくれればわかります」
そうだよ、あの指輪は本当に奏子に渡すんだから。
「そんなの他の女にあげるはずだったものをあげるかもしれないし、新たに用意することだってできるじゃない」
どこまでも俺を信用できないらしい華子さん。
「…そんなことすると思います?華子さんの従姉妹の奏子に手を出したときだって、華子の先輩に手を出したときだって、華子の可愛がっていた後輩に手を出したときだって、俺はいつだって堂々とやってます」
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