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それから、2年たって。
優恵ちゃんと侑也は幼稚園に入って。
俺は中学生になった。
「一也くん、おかえり」
学校にもすっかり慣れたある日。
学校から帰ると、家に優恵ちゃんのお母さんがいた。
いや、幼稚園帰りに、優恵ちゃんと優恵ちゃんのお母さんがうちに寄ることはよくあることなんだけど。
「ただいま。侑也と優恵ちゃんは?」
母さんと優恵ちゃんのお母さんはそこにいたけど。
侑也と優恵ちゃんはいない。
「裏で遊んでるわよ」
...またか。
何が楽しいのか、侑也と優恵ちゃんは最近おもちゃも何もない裏の和室でよく遊んでいる。
「一也くん、一也くん」
俺も裏に行こうと思うと...
優恵ちゃんのお母さんに呼ばれた。
「今日、来たのはね。これを一也くんに渡そうと思って。一也くん、もらってやって」
そう言って渡されたのは...
1枚の絵。
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