スターチス

41/42
183人が本棚に入れています
本棚に追加
/1023ページ
「優恵ちゃん、そろそろ泣き止んでよ」 先月、優恵ちゃんは大学を卒業して。 今日は晴れて、俺らの結婚式だ。 「だってー、、、一也くんと結婚できるの嬉しくて嬉しくて」 本当は、俺は新郎控え室で準備をして。 優恵ちゃんは、ここ、新婦控え室で準備をして。 あとで対面する予定だったんだけど。 さっき、俺はここに呼ばれて。 なんでも、優恵ちゃんがすでに感動して泣きすぎて。 メイクができないからと。 「...それは嬉しいんだけどさ、優恵ちゃん。これから、いろんな幸せなことたくさんあるんだからさ。笑ってよ」 感動しすぎて泣きすぎるなんて... 可愛すぎるだろ、優恵ちゃん。 「...うん。あのね、一也くん。私と結婚してくれて、ありがとう」 泣きながらそう言う優恵ちゃんは... 「私の幼稚園の頃からの将来の夢なんだよ、一也くんのお嫁さん」 可愛すぎて、俺まで泣きそうになったのは、内緒。 スターチス『かわらぬ心』 END
/1023ページ

最初のコメントを投稿しよう!