夜が解けて朝になる

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夕方になって本間がやって来た。
部活はもう引退して、今は夏期講習に行っているらしい。

「暑すぎて溶けそうー」

差し入れに持ってきたアイスが既に溶けかけている。
冷凍庫で冷やし直す事にして、開けてた窓を閉めてクーラーをつけた。

俺もマナもクーラーは苦手で出来るだけつけないようにしてるけど、本間は受験生だし熱中症にでもなったら困るから特別だ。

部屋が少し涼しくなってきて、本間の汗も引くとやっとカバンから教科書や参考書を出して勉強の時間になる。

「夏休み、西野ってどうすんの？」

マナに聞いて知ってたけど敢えてそう聞いてみた。
コイツの西野への執着は一歩間違えなくても犯罪だと思う。

「……あー……どうでしょう？　多分帰省するとは思いますけど」

いつになく歯切れの悪い言い方に、喧嘩でもしたのかな？　と思った。