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とりあえず、あっちこっち歩いてみた。
休憩すれば近くにリンゴが落ちてたり、物音がして追いかけたら川があったり、川で水飲んでたら魚が激突してきたり。
「嬉しいけど悲しいわ」
ナイフもないので捌けん、生の魚がビチビチ跳ねてるのをただ観察してるだけ。
「空が赤いな、雨避けの場所探さんと」
森には何があるかわからんからね! クマがおったり狼がおったり――。
「ワン!」
「ギャヒン!」
魚を掴もうとしたら犬が出てきた!これ知ってる!シベリアンハスキーに似てる!
「犬や、可愛い~!」
「おいでー」と手招きすればトコトコとくるハスキー(仮)。
「毛がふさふさやぁ!どこの子?」
首を傾げて言えば同じように首を傾げるハスキー(仮)、可愛い!
「っと、暗くなるな」
移動しようと立ち上がれば、ハスキー(仮)がコートの裾を噛んでクイクイ引っ張る。
何の補正か痩せてるボデーを手に入れたウチには下が見える!お蔭で異世界に来たという事もすぐにわかったよ!一晩で痩せるわけないからな!
「なんね?」
魚を掴んでハスキー(仮)について行けば、あ~ら不思議な洞窟が!
「……今日が命日かな?」
こんなトントン拍子にいくなんて。
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