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職員さんは笑ってこちらへとマナを誘導しながら話した。
「実はテーブルの下にセンサーが仕掛けてあるんです。
紙を折るカサって音がしたらある音が流れるようにしたんです」
2人が着いたところはその部屋の入り口だった。
部屋には中央に女性の講師が1人いて、4人の男性が習っていた。
生け花などが披露された大会議室とは違い、あくまで体験コーナーの為に部屋は狭かった。
その部屋で講師とは違う女性の声があちこちで響いていた。
「い…痛い……」
「あっ、あー、んー」
「イヤー」
「ヤメ…て……」
ヒドく艶めかしい女性の声だった。
「あのホラー小説いいですね!
紙のように人間を折ってたのを逆に真似て、紙を擬人化してみたんですよ。
紙が折られるとセンサーが働いて、職員のストレッチしていた時の声が再生されるだけなんですが、男性に噂が広まって開館と同時に受け付け終了でした。
そのパンフレットの裏に文化祭のテーマを当てる用紙が付いているので是非参加してくださいね」
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