マタ会イマセウ

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 電話の中にも、不審な連絡先はない。一体誰が、どうして、どうやって彼を殺したのか?  唯一残る証拠は、被害者と恋人以外指紋の見つからない出刃包丁、そして元に戻したスマートフォンのみ。恋人にまで捜査が及んだところで、彼女は今行方不明だ。捜すまでに時間を要することだろう。  状況が示すものはそれだけだ。さっきから血が滴っているトンカチは、どこに隠そうかな。  あとは、警察がどこまで真実にたどり着けるかだ。最も怪しい恋人は既に土の中、被害者はこと切れている。何日で見つかるだろうか。臭いがし始めてからだとしても、十分に時間が経過している。  難事件になればなるほど、知名度は上がる。人の心に『私』が残る。  きっときっとみんなが『私』を見てくれる。記憶ではない、記録として。  それでいい。それがいい。注目されたい。話題になりたい。だからみんなで、『私』を見て!
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