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私の頭はパニックだった。
そうしてるうちに、知哉は仕事を終えたらしい。
「さてと、じゃ行くか。」
「どこに?」
「聞いてない?」
全く聞いてないので、大きく頷いてみせた。
「とにかく行くよ。」
そう言うと、さっさと伝票を持ってレジへ行き、
支払いを済ませると、私の手を取った。
繋いだ手を自分に引き寄せるようにして歩くから、また私の心臓が跳ねる。
もう、何なんだ。
これじゃあまるで、恋する乙女じゃないか。
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