ボーイ ミーツ ゴーストガール

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「だめですっ! 今すぐ消してください!!」 「あ、ごめん、やだった? 幽霊でもやっぱ健康とか気にするんだ。 副流煙とかやばいもんね。 あっちで吸ってくるわ」 「そうじゃなくて!」 自分でも思いがけないほど大きな声を出してしまい、わたしは落ち着くためにいったん大きく息をついた。 「蒼さん、今おいくつですか?」 「え。17」 「未成年が喫煙することのリスクについてご存知なんですか?」 「あー、保健体育の授業で見たことある。 肺が真っ黒になるやつね」 「そうです! ひとときの快楽に負けて その煙を吸うことで、蒼さんのぴちぴちの若いピンク色の肺が、ニコチンとタールに汚染されて真っ黒になっちゃうんですよ!!」 「ぴちぴちとか、ピンク色とか、 なんかエロいね」 「真面目に聞いてください!!」 「別にいいって。 長生きしたいとか思ってないし。 将来に夢とかないし、 ただなんとなく生きてるっつーか、 死ぬのもめんどくさいから生きてるっつーか、 そんな感じだから、俺」 無気力な目をして煙草をくわえると、 まるで見せつけるように 空に向かって煙を吐き出す。 そんな蒼さんを見て、わたしは 無性に腹が立った。
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