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「陵。起きろ。」
「ん~あと…5分寝かせてぇ…。」
「苦しい。起きて、腕を離せよ。」
「ん? なに?」
寝惚け眼でこちらを見る陵は、少し色っぽく見えた。
「あれぇ? ミナト? なんでいるの?」
「それはこっちのセリフだ。」
「あー。ごめん。俺、またミナトのベッドに潜り込んだ?」
「俺もわからん。俺はいつの間にか寝てたからな。と言うか、俺のベッドに潜り込むの止めろ。何かあったらどうするんだ。」
「んー。ちょっと昨夜の記憶が曖昧だから整理させて。ってか何かって。間違いが起きても俺は平気だよ? ミナトの事好きだし。」
「…。一応、お前は女の子なんだから、俺って言わないの。」
「ミナト…オカンみたい。」
「オカン言うな。ほら、離れろって。」
「もう、いいじゃん。減るもんでもないし!」
「減る。大いに減る。」
「何が減るのさ。」
「理性だ!」
「なにー? 俺に欲情した? ねぇねぇ♪」
「そういうこと言うやつにはしない。ほら。俺に襲われないうちにちゃんと起きてベッドから出て。」
「うはっ! 襲って襲って♪」
「ムリ。襲われたかったら俺をその気にさせろよ。」
「そのミッションは難しいねぇ。入れ食いミナトサマをその気にさせるなんて。」
「入れ食いじゃねーよ! 俺、仕事に生き過ぎてもう枯れ果ててっから。ここ一年くらい付き合った女性はいない。」
「えっ?! 一年やってないの? 大丈夫? 溜まんないの?」
「女の子がやるとか溜まるとか言うなよ。恥じらえ。」
「えー。ミナトが言ったんじゃん。でも、一年してないんだったら俺でも落とせるかも!」
「…。ちゃんと覚悟があるならその気にさせてみるんだな。」
「ふふ。したらいい曲出来るかもよ?」
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