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「来る者拒まず去る者追わずな人生だったんだ。」
陵を抱きしめゴロンとベッドに横たわる。
「そうだな。否定はしない。そんな人生歩んでた。そういえば、陵とルームシェアするようになってから適当に付き合うの辞めた気がする。連れ込み禁止ルールだったし? 意外と陵との共同生活が楽しかったんだと思う。」
「ミナト…人のせいはだめだよ?」
「きっかけが陵なだけだよ。それに、この一年は本当に一緒に居るのが心地良かったんだ。満たされてるっていうやつかな? 友人付き合いだったけどリア充感半端無かったし。他からの酒の誘いも減っていってたし?」
「そういや、宅飲み増えてったね。」
ベッドの中で抱き合いながら語り合う。
「あと…言ってないことが。俺、避妊具欠かしたことないんだ。今までは性欲処理としてしかみてなかったからだけど、陵としてて途中から使ってないんだ。って言うか使いたくなくなったのが本音。」
「なんで……。」
「陵と結婚したいから。俺のお嫁さんになって? 陵だけを愛してる。出来たら無条件で結婚が許されるだろ?」
「それって最低だね。さっきも言ったけど、初めての責任は取らなくていいよ? 初めては元からミナトとって思ってたんだから。」
「最低なのは気付いた。それに責任じゃない。愛してるから陵が欲しいって言ってんの!」
「だけど! 勘違いかもだよ?」
「勘違いじゃない。俺の愛は重いか? 俺はやったから結婚しようって人間じゃない。寧ろ今までは独身貴族派だった。陵だから欲しいんだ。心と身体がお前を欲してる。渇望している。こうやって話している今だってまた繋がりたいって思ってる。」
「…。」
「いや、無理矢理はしないよ?」
「散々やったじゃん。もうヤメてっ言ったのにヤメてくれなかった…。」
「ゴメン。抑えがきかなかった。理性がブッ飛んで、自分でも歯止めが効かなかったんだ。こんなの初めてだ。痛かったか?」
「痛くないけど…。わかんなくて怖かった。途中から物凄く気持ち良すぎてわけわかんなくなって、目の前が真っ白になって落ちてく感じが怖かった。」
「怖くしてゴメンな。陵の中が気持ち良すぎて止まらなかったんだ。」
こめかみにチュッとキスを落とし、キュッと抱きしめる力を強くした。
「もう、怖くしない?」
「努力はする。でも、とまらなかったらゴメンな。」
「もっと理性を総動員させてよ。」
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