すこっぷ

13/20
前へ
/20ページ
次へ
・中2 ・保育園からの幼馴染 ・童貞 「これだけ?」  紙の上でミミズののたくったような字を4人が覗き込む。 「おれらってカスじゃね? こんな奴ら、誰かを感動させる影響力なんて持ってねぇよ」  チハルは手足を投げ出して、椅子に寄り掛かった。 「所詮13年か14年しか生きてねえんだから、そんなもんじゃねえの?」  オウスケが腕を組んで、うーんとうなり声を上げた。 「考え方を変えてみよう。結局、ライブっていかにお客さんを盛り上げるかだよな。オナニープレイを見せつけるよりも、どうせだったら、『見てよかった!』って思わせたいよな」  オウスケの呟きにスグルはハッとする。 「そうだよ。大事なのは見ている側の気持ちだよな。見ている人が楽しくて、中2のおれたちの今を存分に活かせるパフォーマンス! おれ、閃いちゃったかも」 「何、何?」 「もったいぶるなよ、スグルン。教えて、教えて」  ニッと不敵な笑みを浮かべながら、スグルは興味津々な様子で彼を見つめる3人を順繰りに見つめた。 「これはある意味、賭けなんだけど____」  スグルは頭に浮かんだとびっきりのパフォーマンス案を3人に説明した。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加