0人が本棚に入れています
本棚に追加
サイボーグとなった駒元奈良未・安佐未姉妹の日常
妹、駒元安佐未(こまもと あさみ)の2066年8月11日水曜日 日常レポート。
「(安佐未)おっはよ」
「(木下萌の《きのした もえの クラスメイト 以下 萌の》さみちゃん、おっはよ」
「(安佐未)夏休みなのに部活だね」
「(萌の)しょうがないよ、秋には文化祭だから」
「(安佐未)まあね」
「(萌の)前の学校では?夏休みの部活から転校って珍しいよね」
「(安佐未)バイオリンは、むこうの幼稚園のときからやってるけど、夏休みはずっと、お家にいたかなぁ、あっ、おばあちゃんちにいったりしてたかも、日本のね。ここに来たのは、お父さんが戻って来たから」
「(萌の)ふ~ん、うちのは陸上自衛隊の練馬駐屯地、3等陸尉。第1師団の、え~っと、第1戦車大隊?の、え~っと第2戦車中隊の、う~ん、第2副隊長?・・・だったっけかなぁ。ずっと日本」
「(安佐未)そうなんだぁ、うちのお父さんは海上自衛隊の3等海尉、潜水艦『ななつのうみ』の第3副艦長」
「(萌の)だから、外国?」
「(安佐未)うん」
「(萌の)どこの外国?」
「(安佐未)住んでたのは『マジュロ』ってとこ、マーシャル諸島共和国っていう中の」
「(萌の)ふ~ん、どのへん?」
「(安佐未)ん~と、グアムの先かな」
「(萌の)海、きれい」
「(安佐未)うん、すごく」
「(萌の)ふ~ん、いいなぁ」
「(安佐未)でも、日本のほうがやっぱりいいって、お母さんが」
「(萌の)だから戻ったの?」
「(安佐未)うん、なんか、そうみたい、あたしはほとんど外国だけど」
「(萌の)お母さんは、違うんだ」
「(安佐未)うん、結婚するまで東京、国分寺だって」
「(萌の)ふ~ん、うちはふたりとも練馬、同級生」
「(安佐未)そうなんだぁ、いいね」
「(萌の)そうでもないよ、いつも喧嘩してる」
「(安佐未)そうなんだぁ、仲いいんじゃない」
「(萌の)ははっ、だといいけど」
最初のコメントを投稿しよう!