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 私は、『運命』って言葉が好きだ。  偶然の巡り合わせというときめきを孕むだけではなく、絶対にあらがうことのできない決定事項。  私の人生も、これから誰と出会い、同じ時を過ごし、別れ……どんな人生を送るのか運命づけられている。それに逆らうつもりは毛頭ないし、そんな人智を超える、神様が持っているような力は私にはない。  ただ、この世界に神様に逆らう力が存在するのであれば……きっと私は自分の魂を投げ出してでも、祈るだろう。 ――私が死んだら、私と同じ時間を過ごした皆の記憶から、私の存在を消してください、と     
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