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一時間目が終わると、生徒が一斉に席を立ち教室からいなくなる。次が体育だからだ。
「お~い……、お~い……、おい!」
「へ?」
「へ? じゃないよ。授業終わったぞ。いつまで寝てるんだカナタ」
「ああ……ごめんなさい」
今寝ていたのが田中彷徨。一応、主人公であり、身長が異常に高い。普段からこのテンションだ。
そして、カナタをバックフロムドリームさせたのは謎の同級生、田白城田だ。こいつは上にも横にもでかい。
「謎ってなんだよ?」
あ、ナレーションに突っ込んでくるやつですか。わかりました~。
「ナレーションなんかいらないから。ていうかお前、何で一限サボったりなんてした?」
「あ~俺? いちいち聞かなくてもわかるでしょ、寝坊だよ。あ、俺、雪春秋彦って言います。どうぞよろしくね」
「さっきから、窓に向かって何をしゃべってるんだ?」
「ヒ・ミ・ツ」
「…………」
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