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「ねぇねぇ。君たちの中に浜崎さんって人いる?」
女子がきゃっきゃしているところに話しかけるのは気が引けたが、そんなことを言っている場合じゃない。
「え?浜崎は私やけど。あんた誰なん?」
グループの中の一番派手な格好をしたギャルっぽい子がそう返事をした。髪は明るい茶髪に染めていて、濃いめの化粧が目立つ。
パーマの当てた髪は胸のあたりまで伸びていた。急に話しかけられたからなのか、多少の警戒心がうかがえた。
「僕は鷺森悠。今ちょっと学校の七不思議について調べてるんだ。竜五が浜崎さんに話を聞きにいけば、何か分かるっていうから聞きに来たんだけど」
「ああ!竜五の友達ね!竜五の友達で鷺森っていうたら、特待生のか。なんや最初からそう言いや。変な奴に声かけられたんかと思ったやん」
浜崎がそう言うと取り巻きの女子たちがクスクスと笑った。どうやらこのグループのリーダーはこの浜崎らしい。
さんをつけていないのは僕がすでに不快感を感じたからとかではなく、ただたんに敬称略なだけだ。
断じて、女子のクスクス笑いがムカつくとか、こう言った女子の感じがたまらなく嫌いだとかそう言った思いからのものではない。
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