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返事は返ってこない。
僕は意を決して女子トイレへと入った。
女子トイレは、普段使っている男子トイレとそこまで作りの違いはなかった。壁の色と個室しかないところは言わずもがなだけど、構造的な違いはそこぐらいだった。
そして個室は全て開け放たれていた。
僕はなぁんだと思いながら女子トイレを出ようとした。
しかしそこで問題が発生。
廊下の方から女子の声が近づいてくるではないか。
「やばい・・・ここで見つかったら僕は学校にいる間痴漢扱いを受けてしまう!」
僕はとっさに目の前の個室に入った。
個室の中からでも、何人かの女子の声が近づいて来て女子トイレに入ってくるのがわかった。
僕はただただ息を殺して女子たちが立ち去るまでの時間をやり過ごそうとした。
しかし。女子たちはなかなか個室に入ろうとしない。それどころか、僕が潜む個室の前で何やら話し合っている。
「やっぱりしまってるやん・・・。あの時のんはほんまに怪奇現象やったんやわ・・・」
元気のない声を出しているのは、浜崎美香だった。そして周りにいるのはどうやらさっきの浜崎の取り巻きの佐藤来夏、新町凛菜、矢野寧々の3人だった。
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