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あれから学校中が文化祭ムードに覆われている。
侑香里のクラスも結局男女ともにメイドのコスプレをすることになり、最初は嫌がっていた男子も徐々にお祭りムードに乗せられ、積極的に準備している。
文化祭まで二週間、メイド服を制作班の侑香里は皆の採寸を終え、家庭科室でいそいそとミシンで縫っていた。実は裁縫が得意な侑香里は、順調にメイド服を作り上げていく。だが、一つ気がかりなのは自身もメイド服を着なければいけないことである。
───作るのは好きだけど、着るのはやだなぁ…
それに文化祭準備に追われ、最近諒と全く会えていない。ただでさえクラスが違うので、以前もお互いが会いに行かなければ会うことすらない。普段なら夜に電話で話したりしていたが、今はお互い疲れきっていてそれすら無かった。
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