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そして、
鍵がかかる音がすると、
直ぐに男女の喘ぎ声が響いてきた。
その後も何度か、
遥は似
たような場面に出くわした。
化粧室はバーの奥の通路を隔てたところにあり、
軽快なジャズが流れる店内には、
その存在
さえ意識させないつくりになっている。
だが、
いつ誰が通りかかるかわからない場所でよくで
きるものだと、
その時は思っていた。
遥は化粧室に入ると、
鍵を開けたままストッキングとショーツを脱いだ。
ショーツのクロッ
チにシミができていたが、
そのまま小さく丸めて化粧ポーチにしまう。
敏感なところが空気に
触れて、
いっそう潤んできていた。
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