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再び距離を取り、彼女は言った。
「君の人生はこれかだよ。あたしはその通過点に過ぎないんだ」
「違います。おれ、今でも、ううん、これからもズッと……」
部長か好きです!
彼女は優しくほほ笑んだ。
「ありがとう。でも、もっと早く言って欲しかったかな。
あ、でも、言われたら部活に支障が出たかも知れないね」
「部長……」
「さようなら」
「待って!」
私が叫んだ時、そこには誰もいなかった。
涙で曇った眼で、私は文化祭の看板を見上げた。
-了-
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