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「友達は?大丈夫?」
右側を歩く麻斗君が聞く。
「うん。一緒に帰る事になったって」
麻斗君の胸の中で泣いている間に、彩菜からメールが来ていた。(気づいたのは、泣き止んでからだけど)
『告白したよ!一緒に帰る事になっちゃって。
翼に報告に行こうと思ったら……抱き合ってて゛(σω`o)テレッ
明日詳しく聞かせてね!あたしの話も聞いてね!』
彩菜はあたしと麻斗君の姿を目撃して、メールだけ残して帰ったみたい。
最後に、ハートマークがついていたから、何か勘違いされたみたいだけど。
彩菜は美人なのに
早とちりで、ちょっと天然で
全てが可愛い。
「ふ~ん。うまく行ったの?」
彩菜の赤く染まった頬と、大きなバレッタを思い出していると声が落ちてきた。
抑揚のない低い声。
興味ありません、って感じに聞こえるんだけど。
興味がないなら聞かなきゃいいのに。
でも、聞かれたし
答えた。
「うまく……行ったんじゃないかな」
「…………複雑?」
「う~~~ん。……わかんない」
「そっか」
「……うん」
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