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いつだって、幸せは
砂のように
粉のように
指と指の間から
スルスルと零れ落ちて
夏に見たあの甘い夢も
人魚が見た幻でしかなかったのかと
疑う日もあったほど
天高く馬肥ゆる秋
あたしは、手のひらに残る欠片を集めて
想い続けていた
ただただ
彼の幸せを
ただただ
彼の笑顔を
祈る事しかできなかった16の秋
あたしたちは
まだ何もできない子供だったのです
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