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・・・君って時々バカになるよね。これ褒め言葉、罵っている訳じゃないって。
音楽室が無音部屋だとは知らなかった。ここまでピアノ運びご苦労様。お礼に果物ナイフをあげるよ。いつも休憩時に柑橘類が剥けなくてボロボロにしてるんだ。・・・受け取ってくれ。
さぁ弾こう。バラードが良い?それともクラッシック?それともJ-POP?
じゃあJ-POPで起死回生。
・・・やべ、歌詞忘れた。結構昔好きな歌でよく弾いていたんだけど、最近ピアノを弾いてなかったから歌詞忘れちまったよ。どうしよ・・・。
まずは僕事ピアノを元の場所に戻して考えますか。それからだって、君に音楽は届けられるんだろうし。
移動して、歌う曲が決まって部屋に戻ると、君は僕がプレゼントした果物ナイフを胸に突き刺して死んでいた。白い部屋がどす黒い赤に染まってゆく。
なんて鮮やかで、鮮明な赤なのだろう。全身の血を抜いたらこの部屋はどんな風になるのだろう?興奮のあまり僕は奇声を上げた。
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