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昔から何かと迷惑な妹。俺に嫌というほど懐いているが、見た目は良く、中学の頃から、いろいろな男子から告白なり、憧れの眼差しなどを受けていた。
家に帰ると
「今日学校で告白された。」
と言い、それに
「へ~、良かったじゃん。付き合うの?」
と返すと、
「もう! そんなことあるわけないじゃん! だって良美にはお兄ちゃんがいるんだから。」
と返ってくる、なんてことがよくあった。
本当に……思い出しただけでも虫唾が走る。
今日は家から少し離れたショッピングモールに出かけることになっている。
身支度を終えた俺は妹の部屋のドアをノックして急かし、妹の意味不明な要求を跳ね除けながら準備が終わるのを玄関で待った。
「おまたせ。お兄ちゃん!」
靴にかかとを押し込めながらのにっこり笑顔に吐き気がする。
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