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私は・・・本当はT大学までついていこうと思っていたけど、足が動かない
理由は不安
誠治を信じたらいいのか、それとも私の存在なんて忘れさられているのか・・・
わからないし、合格発表に行っている彼に突き止めるのは心が引ける
それに、私を嫌っているという母親が誠治の隣にいるのに、さすがにそんな醜態はできない
私は暫くそこに佇む事になる
元気な、いつもと変わらない誠治の姿を遠目で見ただけでも、胸がズキズキと痛む
誠治が、今、何を考えているかわからない
――――私は、ここ数ヶ月の日課である神社に向かう
「今日で最後か・・・・」
小さな声で呟く
私が誠治の為に唯一できることがなくなって、全てが終わったような気がした
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