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新社会人
『さあ、勇気を出して!』
『勇気を出せばいいんじゃねー?』
『あら、私と同意見とは珍しいですね。一体何を考えてるのですか?』
『ケヘヘ、べっつにー。お前いろいろやらかしたじゃんか。そんなお前がこんな重たいお願いしたところで、玉砕確定、断られるに決まってんだろ?』
『そんなこと考えてたんですか、なんて下劣な……安心してください。あの時の誤解はきちんと解けたし、ちゃんと謝罪もしたじゃないですか。喧嘩もしたことはありますが、その分どんどん仲が深まったでしょう? 安心してください、勝ち目はあります』
『勝ち目ねぇ。ま、失敗したら間違いなく落ち込んで死にたくなるだろうなぁ。そんなお前を見るのも悪くない。ほら、蛮勇出してみー? ほらほらぁーってあがっ!? ウゲェェェェッ……』
『ほら、早く! 私がこのバカをヘッドロックしている間に、さあ!』
「……必ず幸せにします。僕と、結婚してください」
「……はい」
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