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「これは……雪の精霊かしら?」
「ぅぅぅ~~!!」
エディが唸り声をあげている。
だが、何かが近づいてくるのだけはわかった。
―立ち去れ。今すぐに我の縄張りから立ち去るのだ!―
「! あなたは、誰?」
響くような低い声が辺りにこだまする。気高く美しい声だった。
辺りには何もない。が、
―立ち去れ―
「!?」
声の主はハルカの真後ろに立っていた。凍てつくような目付きでハルカを見下ろしている。
水色の長髪、蒼白い顔、雪のように真っ白い着物。
ハルカは一瞬でここの主、雪の精霊だとわかった。
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