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黒い髪の少年が魔界からアンデッド召喚を試していた。
すっ、と両手を広げると足元の魔方陣から稲妻が発せられる。
「うぅっ」
「まだまだダメね」
だが黒髪の少年は膝から崩れ落ちてしまった。
同時に銀髪の少女が黒い髪の少年に歩み寄るとため息混じりにそういった。
黒髪の少年は顔をあげると、
「アルテミス様」
「リュウジ、ハルカみたいに強くなるもんね。ハルカが光のビショップなら自分は闇の魔界幻士になるってね」
アルテミスと呼ばれた銀髪の少女は、黒髪の少年、リュウジにそういった。
アルテミスはハルカとリュウジの魔法の師匠、リュウジはハルカの双子の兄なのだ。
リュウジは誓った。
ハルカは光魔法が得意なビショップなら自分は闇魔法が得意な魔界幻士のイビルシャーマンになろうと。
「ちょっと休憩しようか。今日、アポロンとホークアイが来ているのよ」
「はい、わかりました」
アルテミスは中庭を後にした。
アポロンはアルテミスの双子の兄で、物静かで真面目な金髪の青年だ。
ホークアイは夢幻武相の初代国王で、顔を見ればハルカと瓜二つなのだ。だが髪は銀髪なので大丈夫だ。
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