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――said玲哉―― 退院して4日目、俺は李人と夏祭りの会場にいた。 7月最後の日が俺の住む地域の夏祭りだった。 わりと大きな地区で夏祭りの規模は盛大だった。 さっきから俺たちの周りは女子の群れに取り囲まれてた。 李人が適当に相手してさばいてくれてる・・ほんと・・コイツは一種の才能じゃないかってぐらい・・さばくのが上手い。 待ち合わせの場所に橋屋も来てた。 「凄~い、お二人共、素敵すぎます~浴衣姿も一段とカッコいいです~」 何やら周りの群と似たようなことを言っていた・・にしてもコマリすのヤツ・・遅い、遅すぎる! 「あの~よかったら、私達と一緒に回りませんか?」 よくねぇよ・・・派手な浴衣を着た女の子達が3~4人いた。 「ごめんね、待ち合わせなんだ」 李人までとはいかないが・・笑顔で断った。 「え~残念・・」 女の子達の対応しながら会場の入り口に目をやると・・慣れない裾さばきで歩いて来るコマリすが見えた。 ・・凄く綺麗だった。 いつもは可愛いらしいコマリすだが ・・浴衣のせいか・・大人びて見えた。 コマリすに気付いた李人と橋屋が何やら声を掛けている。 コマリすは・・惚けたような顔をして李人達を見てた・・・なんだかムカッいた俺はコマリすの後ろからそっと近付いて目隠しした。 「コマリす、李人のこと見すぎだ」 コマリすのアレンジした髪が可愛くて・・触れると・・驚いたように振り向いた。
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