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加奈子の声につられて・・つい魔物・・イヤ、正樹くんのいる方を見てしまった。
正樹くんは4~5人の輪の中にいた。
学校でもひときわ目を引く艷やかな人たちだった。
中でも正樹くんの存在は秀でて・・やっぱり文句なしにカッコいい・・根性は悪そうだが。
正樹くんの横にいたのは前に教室に来た庄屋とかいう人だった。
正樹くんとはちょっと違うけどこっちもかなりのイケメンだ。
他の2人の男子もタイプが違うイケメンだった。
一人だけ女子がいた
髪が長くて・・手足が細くて抜群にプロポ―ションが良かった。
そのへんのアイドルより可愛いくて綺麗だった。
気がつくと・・あたし達の他にも大勢の生徒達が遠巻きに正樹くん達を見てた。
「やっぱ、あの噂本当かな?」
噂?・・ごめん、加奈子
他人に関心のないあたしは噂なんてぜんぜん知らないです――
「ほら、あのグループにいる女の子・・あの中の誰かの彼女かもって噂なんだよ」
へ~・・まっ、誰が彼氏でもイケメンだ
・・・別に羨ましくもないが――
「正樹くんの彼女かもって噂もあるんだよ」
ふ~ん・・正樹くんの本性知ってて付き合ってんのかな?
――うっ!・・正樹くんと目があってしまった。
気が付かないうちにあたしは正樹くんをガン見してたようだ。
不味い・・あたしは慌てて正樹くんから目を反らしたが・・遅かった。
正樹くんが遠目にもわかるような悪い顔で一瞬・・笑ったような気がした。
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