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――Size玲哉―― 「日向!」 泣きながら教室を出て行くアイツを見ながら俺は茫然とした。 クラスの殆どの奴等と示し合わせてアイツに学級委員を押し付けた···そんな事アイツに話したらアイツが傷付く事は分かってた筈だ。 なのに俺は話さずにはいられなかった。 小さい頃から容姿のせいで何かと目立ってた俺は嫌な思いをする事が多かった。 そんな俺が学習した事は周りに同調して良い事も悪い事も全て見て見ぬ振りをして事勿れ主義に徹する事だった。 当然他人の事なんてどうでもよかった。 なのに何も知らないで俺達に押し付けられた学級委員を文句も言わずに引き受けたアイツを見てて妙に心を掻き乱された。 クラスの誰かの一声でアイツを学級委員にすべくクラスの殆どの奴等が加担してアイツに投票した。 案の定アイツは文句の一つも言えず引き受けた。 成績優秀でクラスのみんなと馴染まないアイツが出来もしない学級委員を引き受けて困り果てる様子をクラスの奴等は面白がってやるつもりらしかった。 確かに俺も投票に加担はした。 でもクラスの奴等が思ってたような事は微塵も頭になかった。 俺達に嵌められてた事も知らずアイツは不器用で要領悪くてトロいくせにクラスの為に必死になって頑張ってた。 そんなアイツの姿を見てたら俺等のやってる事、何か違うような気がした。 アイツに何時かちゃんと謝りたいと思ってた。 でも···同じ委員の川島を直ぐ頼るところや川島と親しげに話してる姿になぜか腹が立った。 今だってそうだ。 目の前で川島を頼る姿見せられてついカッとしちまった俺は後先考えず余計な事を言っちまってアイツを傷付けてしまった。 今度こそ俺は日向にしっかりと謝るために職員室へ向かった。
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