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「ぷっ!花のないは関係ないんじゃない?」
へ?あたしの呟き・・聞こえてた・・?
驚いて声のした方に振り向くと――うわっ・・イ、イケメン。
・・てか・・か、顔が近い・・そのイケメンはあたしの後ろの席で床にしゃがんで自分の机の中を弄ってた。
しゃがんでるせいで・・すぐ近くにイケメンの顔があった――うっ・・ つい、見蕩れてしまってた。
慌てて顔をあげると殆んどの女子が お弁当を食べる手を止めてうっとりするような目で・・イケメンを見てた。
「すごいね・・やっぱかっこいい!学年一イケメンって噂の正樹くんと同じクラスだなんてラッキーだね」
加奈子は私に小さな声で耳打ちして・・ハ―トマ―クを飛ばしてイケメンを見てる他の女子と同じように・・イケメンをうっとりと眺めてた。
ふ~ん・・学年一のイケメンねぇ?
「ねぇ、ヨダレついてるよ」
へ? ・・ヨダレ?・・ひぇ~ヨ、ヨダレ・・・恥ずかしい。
あたしは慌てて手の平で口の周を拭った。
「キャー」とか「ヤダ―」とか口々に女子の声が聞こえた。
「プッハ・・ごめん、ごめん冗談だよ」
は?・・ じょ、冗談?・・なんなの、この失礼なイケメンは?
「・・うっ」
恥ずかしさと怒りでプルプル震えて文句を言おうにも言葉が出なかった。
「玲哉、まだ~?」
・・て、これまた、イケメンが廊下から呼んでた。
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