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家に帰っても・・あたしの気分は中々、晴れなかった。 頭では・・正樹くんと彼女のことは・・あたしには関係ない事だとわかってる。 でも・・心が・・どうしても・・正樹くんの事を思うことを止めてくれない。 頭と・・心がばらばらで苦しくって仕方なかっ――! ♪♪~♪♪~・・正樹くんからのラインの着信音だった。 『勉強会、予定通り決行な』 ライン・・なんて返そう?・・ 返す言葉が頭に浮かばない。 なんで・・こんなに悩むんだろう? 澪さんに言われたことを・・正樹くんに話せばいいだけの事なの・・・なんで・・私は正樹くんに話せないの? なんで・・ 正樹くんと澪さんのことを思うと胸が苦しくなるの?・・・ なんで。 長い自問自答の末・・やっと、あたしは気が付いた・・・・あたしは・・正樹くんを好きになってしまったことを。 正樹くんが好き・・自覚した途端に胸のドキドキが激しくなって息苦しかった。 どうしょう・・誰かを好きになるなんて初めてで・・こんな気持ち・・どうしたらいいのか分からない。 明日から正樹くんの顔が恥ずかしくて見れそうにない・・とても一緒に勉強会なんて出来そうになかった。 その夜・・ あたしは正樹くんにラインを返信できなかった。 「ごめんなさい!勉強会なかった事にしてください」 次の日、あたしは・・考えあぐねた結果、午後の授業が始まる少し前に・・正樹くんに勉強会のことをなかったことにしてもらう為に断りをいれた。 「・・どう言うことだよ?」 「や、やっぱり、川村くんと一緒に・・・あたしも英語・・わかんなくて・・・それ――」 「そっか・・もう、いい。わかったよ」 「・・正樹くん?」 「元々、無理、言ったの俺の方だ。ごめん、悪かったな」 正樹くんは怒るでもなく穏やかにそう言った後・・・あたしの頭をポンポンして教室から出て行った。 なぜか・・庄屋くんが複雑な顔であたしを見てた。 庄屋くんも直ぐに正樹くんを追って教室から出て行った。 二人が教室から出て行った後・・涙が溢れた。
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