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「また、今日も一緒だね。あの二人仲がいいね。・・他の人が入る隙間なんて、ち~ともないみたいだね~」 いつものランチタイムあたしと加奈子は例の中庭にいた。 あたし達のいる木陰の有るベンチから正樹くん達のいる渡り廊下が良く見える。 加奈子の言った通り、ここ何日か昼休みは、正樹くんの傍にいつも澪さんがいた。 ちょっと前までは、なんとも思わなかったのに・・・今は、二人の姿を見てるだけで胸が痛かった。 あたしは・・・これ以上、二人を見ていられなくて、早々とお弁当を食べて教室に帰った。 「やだなぁ・・とうとう、明日からテスト、始まっちゃうね~」 「・・そうだね」 「コマリはいいよね~・・もともと、頭いいから、テストで困ったことないでしょう?」 あたしは苦笑いをした・・・確かにテスト前だからといってそんなに勉強したことは無い。 むしろテスト期間は学校が午前中で終わるから早く家に帰れるのがうれしい・・なんて決して加奈子には・・言えなかった―― 「日向さん、ちょっといいかな?」 お昼休みも終わろうとした頃、川村くんに声をかけられた。 「今日の放課後、一 時間位でいいから勉強、付き合ってもらえないかな?」 この間のことが気になってたあたしは、直ぐに承諾した。 「うん、言いよ。どこでやる?」 「え?いいの?ありがとう。・・教室でどうかな?」 あたしと、川村くんは放課後、約束をした。 ・・正樹くんと庄屋くんは廊下にいるらしかった。 相変わらず・・彼等を取り囲んでるギャラリ―の・・キヤ―だのギャ―だの喚声が聞こえてくる。 ほぼ毎日怒る喚声や響動めきに・・あたしの耳は慣れてしまって心地良いとまではいかないが・・BGM化してた。 庄屋くんが冗談を言ってる声が聞こえてきた・・時々・・庄屋くんの声に混ざって正樹くんの声も聞こえた。 あ・・ふと、さっきの中庭での正樹くんと澪さんの姿が頭に浮かんで・・チクリと胸が痛かった。
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