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「なるほど、相手がカード専門のチーターだったか。アスモダイは
ソロモン72柱の中でも一・二を争う狡猾なヤツだからな。
恐らくはゲームの送信データを改竄しているんだろう。残念だが
冥界ではオマエ達の世界よりもチートが横行してるからな」
「そもそも悪魔にズルをするなって言うのは、親の頭から子供が
産まれるみたいなものだ。要するに不可能だ。倫理観なんて
無いのが悪魔さ」
アテナの言う通り、狡猾で獰猛な連中が悪魔にはゴロゴロ
している。安易に『JUDGEMENT』に手を出したことを
激しく後悔する岳。蛇足だがアテナはギリシア神話で神々の王
ゼウスの頭から産まれている。
「どうやったらチートする悪魔に勝てるって言うんだ?」
悔しくてギュッと唇を噛む岳。
「イカサマはバレない限り無敵だが、バレれば永久追放だ。
イカサマをする連中に勝つには、イカサマを見破るか、連中が
予想しない方法で勝負すれば良い。後はオマエ次第だな」
「相手が予想しない方法……」
エジプト神話の知恵の神トートのアドバイスが岳の心に響く。
「とにかくあと1勝で超難問クイズに挑戦出来るのか。最後が
どのチームに当たっても勝てるように、オマエにこの聖剣を
やろう。一振りでドラゴンすら倒せる神の剣だ」
ロキが腰に差していた剣を岳に渡す。手に持つとズシリと
重く、黒い柄部分に金文字でアルファベットが刻まれている。
「+NDXOXCHWDRGHDXORVI+」
「これは800年前にドイツで作られた剣でな、大英図書館に
保管されているのと同型だ。ちなみに聖剣はコレを含めて
恐らく12本ある。専門家達がこの暗号を解読しようとしたが、
未だに未解読のままってことになっている。余りにも難解で
大英図書館が「助けて下さい」ってサイトで世界中の暗号
マニアに解読を募集したくらいだ」
「もしかして、この暗号も父さんが……?」
「その通り。五十嵐レイが20分弱で解いた。超難問AAAクラス
のクイズになるだろうな。そしてレイが暗号を解いたお陰で
聖剣の封印が解放されたんだ。レイの息子のオマエが持つのが
相応しい」
「一体何て書いてあるんですか?」
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