第1章 全ての始まり

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「別れよう」 星が綺麗な夜だった。 月が満月だった。 こんなにも空は綺麗なのに、私はずっと泣いている。 『どうして?』 「疲れたんだ。ほんとごめんな」 私は1人いつも落ち込んだ時に来る場所 ーー明無山の丘の上に座っていた。 彼とは二年間付き合っていた。 もともと彼は先輩で、私が一目惚れして声をかけたりして思いがかなったのだ。 そんな彼に振られた。 「あーもう頭にくる!!」 私は心の底から叫んだ。 「あーあ、もう疲れた、、帰ろ、、」 丘を下り、街へ出て家までの道を歩いた。 「あ、あの!すいません」 ふいに声をかけられた。 「はい?」 振り返ると、私と同じくらいの年だったが 身長は高くなんとも言えない美男子だった。 「あの、この前引っ越してきたばかりで道がわからなくて、、このスーパーってどこにありますか?」 「ああ、ここなら私の家の近くだから案内するよ!」 そういうと、その人は優しく微笑み 「ありがとうございます、ではお言葉に甘えて」 と言った。 聞くと、名前は西村結城くんで 見るからにおしゃれでモテそうなタイプだ。 「あの、あなたのお名前は?」 「ああ、私は近藤ありす。アリスって呼んでね! ゆーきくん!」 にこっとすると、彼は照れながら 「こちらこそ、あ、あそこのスーパーですね! わざわざありがとうございました。」 「いえいえ!ではまたどこかで。」 そう言い残して、彼と別れた。
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